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2020年9月28日 (月)

SERTシリーズチャンピオン獲得

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思い起こせば昨シーズンの2019鈴鹿8耐が、新たなる章への始まりだったかもしれない。
長らくSuzuki Endurance Racing Team (SERT)を率いてきた名将ドミニク・メリアン監督は、
この世界耐久(2018-2019)の最終戦が引退レースとなっていた。
チャンピオン獲得を目前にしたSERTは、残り6分となった鈴鹿の夜、エンジンブローを起こし
白煙と共に幕を閉じた。

翌シーズン、40年を超えるSERTの歴史のバトンを受け取ったのは、ダミアン・ソルニエ新監督。
SERTとは同じル・マンにて活動し、SSTクラスでスズキジュニアチーム、ル・マン工科大学(LMS)
学生チームの監督として長らく24時間耐久に参戦。
その学生チームを率いながらSERTのライダーやメカの卵を育ててきた人物だ。

メリアン監督の引退に伴い、SERTスタッフの大半が若いメカニックに入れ替わり、
2019-2020年のシーズンがスタートした。
ヨシムラジャパンからは加藤監督やエンジン系メカニックが、ボルドール24時間、セパン8時間に
帯同していただけでなく、愛川町のワークショップでは、24時間の耐久に勝てるパーツの開発や
テストが今まで以上に行われていた。

年が明けてからはコロナウイルスの影響で予定されていたレースが開催されず、
鈴鹿8耐も11月への延期予定から中止を余儀なくされてしまった。
欧州で行われている他のレースと同様に、世界耐久戦も無観客で8月に再開した。
そのル・マン24時間でSERTは3位表彰台を獲得し、チャンピオンタイトルに王手を掛けた。

今期の最終戦となったエストリル12時間レース、
決勝は朝8時にスタート。
SERTは表彰台圏内を走行しつつも何度かトラブルに見舞われ、
とにかくチェッカーが待ち遠しい12時間の戦いとなった。
ヨシムラチームも過去に残り数分で勝利を逃した経験があり、その記憶は今もトラウマとして残る。
レースとしては4位でフィニッシュ。
見事にシリーズ戦の獲得ポイントを守り、チャンピオンに返り咲いた。
チームとしては何と通算16回目のタイトル獲得だ!

ヨシムラジャパンでは、このル・マン24時間とエストリル12時間に加藤監督とスタッフの現地派遣が
できない為、ウィーク中はオンラインでチームのサポートに徹した。
毎日徹夜での業務となったが、新しい試みが功を奏した面と、すぐそこにモニターで見えていながら
手伝いや個別にアドバイスできないもどかしさが監督にはあったのではないだろうか。


次のシーズンも、また新たなる章を作り上げるため
ヨシムラジャパンでは全力でマシン作りや開発を行っていきます。
引き続きSERTとヨシムラの応援を宜しくお願いします。